八大力さん
- 2015/10/15
境内北側の久志塚(櫛塚)の西側に鎮座されております「八大力尊社」。
そのお社は長年の風雨により木部は損朽し、また樹木の根により三和土(たたき)が隆起し、建物自体が傾いておりました。
本年春より、お建て替え事業を進め、工事に先立ち2月27日「仮殿遷座祭」を斎行し、先月下旬の竣工を受け、去る10月10日、当宮の例祭日に合わせて、大神様に新しい御社殿にお戻りいただく「正遷座祭」を御斎行申し上げました。
当地には明治時代まで大覚寺が御兼帯になった安井門跡「蓮華光院」がありました。
明治4年(1871)、蓮華光院は大覚寺に合併されて廃寺となり、鎮守社としての当神社のみがこの地に残り、「安井神社」後に「安井金比羅宮」と改称して現在に至っております。
八大力尊社の石造りの八体の御尊像は、詳細は不明ながら蓮華光院の柱を支えていた力石であったと伝えられております。
この度、その所縁を以て、大覚寺様に法会をお勤め頂きたくお願い申し上げました処ご快諾を賜り、神職と僧侶合同にて神事・法会を御奉仕することが叶いました。
当日は、宮司の祝詞奏上に引き続き、旧嵯峨御所大覚寺門跡黒沢全紹猊下をはじめ職衆の方々に「慶讃法会」をお勤めいただきました。
お陰を以ちまして、恙なく荘厳に祭儀をご奉仕できました事、門跡猊下はじめ大覚寺の皆様、また氏子崇敬者の皆様に篤く御礼を申し上げます。
なお蓮華光院にあった「御影堂」は廃寺の折に大覚寺に移築され、現在も「安井堂」として残されております。
この度の御神縁・御仏縁により、皆様方には是非大覚寺様へもご参拝賜れば幸甚に存じます。
八大力尊社は、地盤固め、基礎固め、現在では基礎能力向上の御神徳・ご利益の神様、困難に負けないお力を授けて下さる神様として崇敬されております。
新しい御社となり、大神様もお慶びとなり御神威益々輝かしく、遍く御加護を頂けることと拝察しております。